焼鯖そうめん | 滋賀・湖北の郷土料理

滋賀湖北の郷土料理

「焼鯖そうめん」

郷土料理には歴史があります。
その土地に根付いた産物を使い、その土地独自の調理方法で作られ
地域で広く伝承される想いがつまった料理。
焼鯖そうめんにも、そんな想いが溢れています。

焼鯖そうめんの歴史

滋賀県の湖北地域(長浜市周辺)に伝わる郷土料理「焼鯖そうめん」滋賀県には内陸地なのにどうして鯖なの？と疑問に思いませんか？

実は古くから福井の日本海沿岸で獲れる鯖などのたくさんの海産物、これを京の都へ運ぶルートを「鯖街道」と呼ばれ、滋賀県の北西から南へつづき、そして京都へと繋がります。

湖北地域はその鯖街道に近かったため、昔から鯖が手に入りやすかったのです。

郷土料理として
　愛され続ける理由

米どころでもある湖北地域では「５月見舞い」といって農家に嫁いだ娘のもとへ、春の農繁期に親が焼鯖を贈る風習がありました。

保存がきいて滋養豊富な焼鯖は、田植えで忙しい時期に手早く料理ができ、みんなのお腹を満たし重宝されたのでしょう。愛され続ける理由、その背景には娘を想う親心がありました。

焼鯖そうめんの味わい

焼鯖を醤油やみりん・砂糖を使い甘しょっぱく煮て、その煮汁でかために茹でたそうめんを煮ます。
そうめんと焼鯖を重ねるように盛り付け、煮汁をかけて出来上がり。

味はしっかりと濃いめで、ご飯のおかずとしてピッタリ！
鯖の出汁がしっとりと染みわたり、何とも懐かしい味わいです。

長い歴史を経て今に伝わる「焼鯖そうめん」を
この北国街道沿いのみちくさで、歴史を感じながらご賞味ください。

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